胸椎の骨折症状である腰椎圧迫骨折が引き起こされる原因と、その具体的な症状(痛み)についてまとめてみました。
胸椎圧迫骨折は、同じく脊椎の圧迫骨折の一種である腰椎圧迫骨折にも言えることですが、引き起こされるシチュエーションには大きく2通りあります。
ひとつは、交通事故や転落事故、あるいはスポーツ事故などの思わぬ事故によって外傷を受けたとき。
言うまでもなく、これらの事故に伴う外傷というのは高エネルギーですので、受傷者の性別や年齢、あるいは骨の強度に関係なく、胸椎圧迫骨折になる可能性が非常に高くなります。
もうひとつは、転倒や咳・くしゃみといった軽微な衝撃を受けたとき。
場合によっては、起床時に身を起こしただけでも胸椎圧迫骨折になることもあります。
これはなぜか言うと、骨粗鬆症などによって骨がもろくなっているため。
だから、通常であれば何てことのない咳やくしゃみといった軽微な衝撃であっても、椎体が損傷して胸椎圧迫骨折を引き起こしてしまうのです。
ちなみに、同じように骨の強度が低下してしまう疾患には、骨粗鬆症のほかにも、くる病、骨軟化症、腎性骨異栄養症などがあります。
疾患の名称が「胸椎」圧迫骨折であるため、その症状も胸部に表われると誤解されてしまいがちなのですが、胸椎圧迫骨折の症状(痛み)もやはり、背部や腰部に発生します。
寝返りが打てないほどの激しい痛みや、骨折した椎体の破片が脊柱管内に入り込み神経を圧迫したときに生じる下肢のしびれや麻痺が、胸椎圧迫骨折の基本的な症状。
ちょっと専門的な表現になりますが、肋間神経痛、大腿神経痛、坐骨神経痛などを生じることもあります。
その一方で、なかには症状がほとんど出ない人もいて、このあたりには個人差があるようです。
ちなみに、胸椎圧迫骨折の症状は痛みが伴うものばかりではありません。
たとえば高齢の女性の背中が丸まったり背が縮んだりするのも、胸椎に起こる多発性圧迫骨折による症状とされています。
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