圧迫骨折になる兆候や原因、そして実際に圧迫骨折になった際の症状などについてまとめてみました。
圧迫骨折に結びつく原因としてもっとも知られているのが、骨粗鬆症です。
骨粗鬆症というのは文字通り、骨の中身が鬆(す)が入ったようにスカスカになり、ちょっとした衝撃でも骨折しやすくなる病気のこと。
決して珍しい病気ではなく、60代女性の2人に1人、70代以上女性の10人に7人は骨粗鬆症であるといったデータもあります。
骨粗鬆症であるかどうかは、病院や保健所などで骨密度検査を受診することによってわかります。
ちなみに成人の平均値を基準にして、検査の結果、基準の80%以上であれば正常、70~80%であれば要注意、70%未満であれば骨粗鬆症と判定されます。
骨粗鬆症と判定された場合には、そのぶん圧迫骨折になる可能性も高くなるので予防と注意が必要です。
腰に痛みが生じる疾患はたくさんあって、一般の人には圧迫骨折とそれ以外の疾患の区別がつきにくいものと思われます。
圧迫骨折が疑われる症状は大きく分けて、骨折に伴う腰痛と遅発性麻痺の2つ。
とりわけ痛みに引き続いて麻痺症状が感じられる場合には、基本的な保存治療だけでは完治が期待できませんので、早めに整形外科を受診することをおすすめします。
昔は、圧迫骨折の治療と言えば保存治療一択のようなところもありましたが、最近では椎体形成術(BKP)を始めとした手術によって、早期に回復・社会復帰ができるようになっています。
また、再発のリスクが高い圧迫骨折においては予防がとても大事。
圧迫骨折の予防法については、別ページでコラムとしてまとめていますので、そちらも併せて参考にしていただければと思います。
知らず知らずのうちに骨密度が低下し、骨がもろくなってしまう骨粗鬆症は圧迫骨折のリスクを高める危険因子です。スポンジのように密度が低下した骨は、ほんの少しの衝撃で折れてしまいます。骨粗鬆症由来の圧迫骨折も骨がもろくなり、押しつぶされてしまったり、変形したりしているわけですから、骨粗鬆症の予防が圧迫骨折予防には大切なことがよくわかります。
骨粗鬆症患者は、特に女性に多く、女性ホルモンの分泌量の変化なども大きく関係しています。定期的に骨密度チェックを受け、食生活や運動習慣を通じて骨粗鬆症予防をしていきましょう。
骨折といえば、ポキッと骨が折れるものと思いがちですが、圧迫骨折は骨が折れるというよりは「骨がつぶれる」疾患です。痛みの程度は人それぞれですが、知らず知らずのうちに圧迫骨折をしていて、腰痛かと思っていたら圧迫骨折だったというケースも少なくありません。特に腰椎部分の骨がつぶれてしまう腰椎圧迫骨折は、ぎっくり腰と勘違いする方もいます。
「身長が縮んでいる」「背中が丸くなっている」などの見た目の変化を伴うこともあります。痛みが1週間程度たっても良くならないようであれば、ただの腰痛だと自己判断せずに、整形外科などでしっかりと検査を受けるようにしましょう。
誰もができればなりたくない圧迫骨折。日常生活を送る上で予防することはできるのでしょうか?圧迫骨折を引き起こす理由を知り、具体的にどんな予防に取り組んでいけばいいのかを解説します。
骨粗鬆症の予防や、骨を丈夫にするために食事の他にもちょっとした毎日の工夫で圧迫骨折のリスクを低下させることができます。とはいえ、骨粗鬆症由来の圧迫骨折は短期間で予防できるわけではありません。長い目で取り組みたい予防の仕方をご紹介しましょう。
圧迫骨折は、気がつかないうちに骨折が起こり、単なる腰痛や背中痛と自己判断してしまうことで発見が遅れてしまうケースも少なくありません。特に神経が多く通っている背骨の近く(椎体)は圧迫骨折しやすい部位。自覚症状もなく「いつの間にか骨折」の期間が長引いてしまえば、背骨の曲がり・変形、神経麻痺などを引き起こしてしまうこともあります。
圧迫骨折の主な自覚症状は痛み・しびれ・麻痺などですが、ほんの少しでもこうした症状があるなら遠慮せずにお医者さんに相談しましょう。自覚症状のない「いつの間にか骨折」を見分けるポイントと予防法について解説します。
骨粗鬆症などにより骨がもろい状態になってしまえば、転倒などちょっとした衝撃でも圧迫骨折が生じることに。実は「くしゃみ」でも圧迫骨折になってしまうことがあるのです。くしゃみが原因の圧迫骨折を予防するためには生活習慣を見直して、骨粗鬆症を予防することが大切です。どんな予防対策があるのか、もしもくしゃみで圧迫骨折になってしまった時の症状・治療法などを解説します。くしゃみをしてから強い腰痛が続いているなら、まずはこちらをチェックしてみましょう。
骨粗鬆症由来の圧迫骨折は男女別に比べると女性の方が、リスクが高いというのをご存知でしょうか?というのも、圧迫骨折は骨粗鬆症により引き起こされることが多く、2009年のコホート研究によれば腰椎部の骨粗鬆症患者は全国で640万人。そのうち560万人が女性であるという調査結果も報告されています。なぜ男性よりも女性の方が骨粗鬆症や圧迫骨折になりやすいのでしょうか?その理由と女性に多い圧迫骨折の原因・症状、予防のために気をつけたいことをご紹介します。
女性はもちろん、男性も圧迫骨折のリスクがあります。圧迫骨折になる原因は、大きく分けて「外部からの力」と「骨がもろくなること」の2タイプに分けられます。例えばスポーツやレジャー時に外部からの強い力が加われば、若い世代でも圧迫骨折になるリスクがあるのです。また、男性でも加齢や生活習慣により、骨密度が低下してもろくなる骨粗鬆症になりえます。骨粗鬆症にならないためには喫煙や過度の飲酒を控えるなどの生活習慣の改善が大切です。
骨粗鬆症由来の圧迫骨折は一度なると再発しやすい点も特徴の一つです。骨折回数が多い方ほど、1年以内に再骨折するリスクが高いという研究もあり、一度治ったからといって油断は大敵。再発する原因や、再発した時に見られる症状、再発しないための予防策などについて知識を深めましょう。正しい知識をもとに、正しく予防に取り組めば、怖い再発のリスクも低下させられます。