頚椎圧迫骨折が引き起こされる原因と、具体的な痛みや症状、予防方法についてまとめました。
頚椎圧迫骨折は、頭・首に衝撃が加わり、頚椎部分が押しつぶされることによって起こる、圧迫骨折の一種です。交通事故で転倒した時や大きな衝撃を受けた時など、強い衝撃が加わった時だけでなく軽微な衝撃であっても、圧迫骨折になり得ます。
特に、50代前後の女性に多く、閉経後のホルモンバランスの崩れにより起こりやすくなる怪我です。
また、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの「骨を作る細胞」と「骨を壊す細胞」の働きを調節する機能が弱まることも、原因だと言われています。
骨がもろくなる一般的な要因は、運動・喫煙などの生活習慣です。外にあまり出ず自宅にいることが多い方や喫煙者の方は、生活習慣の見直しが必要です。
頚椎圧迫骨折の場合「頭を支えているだけでもつらい」「首をまっすぐにするだけでも痛みが出る」といった症状が現れます。
その他、圧迫骨折に至らなくとも頚椎症性神経根症[注1]や頚椎症性脊髄症[注2]により「手指にシビレがでる」「歩いている時に脚がもつれるような感じがする」など、
頚椎圧迫骨折の痛みは、軽いものから耐えられないものまでと、程度はそれぞれ。強い痛みで仕事や日常生活に支障が出ている場合は、すぐにクリニック・病院で診てもらうようにしましょう。
頚椎圧迫骨折の際は、他の骨折症状と同様、ギブスで固定して骨がつながるまで待つ保存療法を基本として治療を行います。頚椎粉砕骨折や脱臼がある場合は、大きな痛みがなくても専門施設で治療を行うことがあるので、少しの痛みでも、自己判断ではなくクリニック・病院で診察してもらうようにしましょう。
頚椎圧迫骨折の予防方法として、まず骨粗鬆症を防ぐことが大切です。
そのためには、カルシウムや骨の代謝を支えるビタミンDなどを普段の食事で取り入れるようにすること。また、ウォーキングやジョギングといった適度な運動を行うことで、骨の強度を強めることができるため、継続して運動することをおすすめします。