腰椎圧迫骨折が引き起こされる原因と、その具体的な症状(痛み)についてまとめてみました。
腰椎圧迫骨折は、外部からの力によって腰椎の部分が押しつぶされることによって起こります。
ちなみに、ここで言う「外部からの力」というのは何も強い衝撃だけに限りません。たとえば、ちょっとした転倒や尻もち、もっと言えば咳やくしゃみ程度の軽微な衝撃でも腰椎圧迫骨折は起こり得ます。
それでは、ちょっとした衝撃程度でも腰椎圧迫骨折になってしまう人と、そうはならない人がいるのは何故なのでしょうか?
それは、人によって骨の強度(密度)が異なるためです。
骨の強度が弱ければ、そのぶんちょっとした衝撃でも骨折しやすいというのは、当然と言えば当然のことです。
腰椎圧迫骨折は、比較的高齢の女性に多いと言われている疾患ですが、それは高齢の女性に、骨粗鬆症(骨の中身がすかすかになってしまう病気)の人が多いためでもあります。
その意味では、腰椎圧迫骨折を引き起こす真の原因は骨粗鬆症であると言ってもあながち間違いではないでしょう。
腰椎圧迫骨折は、症状(痛み)がほとんど出ずに経過することもありますが、それはどちらかと言えば極めて稀なケース。
むしろ寝返りさえ打てないほどの激しい痛みがしばらく続くのが一般的です。
腰椎圧迫骨折の痛みは主に体動時に生じるものなので、たとえば寝返りを打とうとしたり、あとは身をかがませたりしたときなどに激痛が走りますが、身体を動かさずに安静にしてさえいれば、それほどの痛みを感じることはありません。
ただし圧迫骨折が進行して、骨折した椎体の破片が脊柱管内に突き出し、それによって神経が圧迫されてしまうと、体動時以外でも下肢の痛みや痺れなどを感じることもあります。