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経皮的椎体形成術(BKP、PVP)

ここでは、経皮的椎体形成術(BKP、PVP)について解説しています。

経皮的椎体形成術(けいひてきついたいけいせいじゅつ)とは

2椎間以内の比較的軽度の圧迫骨折に対する手術法でまず挙げられるのが、経皮的椎体形成術(PVP)です。

保存治療では除去しきれなかった除痛効果が期待できる手術方法で、圧迫骨折によりつぶれた椎骨をセメントで整復していきます。このことからも、経皮的椎体形成術は骨セメント療法とも呼ばれています。

低侵襲で、痛みに対して即効性のある治療法であり、1980年代後半ぐらいから欧米中心に行われてきた手術方法です。

PVPは日本では保険診療の対象になっておらず、施術する病院は限られています。

これに対して、バルーンを用いて椎骨や脊柱の変形した部分を元に戻してセメント注入を行うバルーン椎体形成術(BKP)は、2011年1月より健康保険の適用になっている他、専門の技術研修施設(技術認定施設)で実習をしてはじめて施術できる圧迫骨折の治療法として、脚光を集めています。

ただしBKPが適用されるのは、椎体の圧迫骨折から8週間経過してもなお、痛みと変形が残っている場合に限られています。

経皮的椎体形成術は、低侵襲性はもとより、高い確率で疼痛緩和が期待できます。

また手術してから1~2日で効果があらわれ、3日後には歩行も可能になるため、入院期間が短くて済む利点があります。

BKP手術

脊柱圧迫骨折に対する治療とリハビリ 〜原因と手術法まで〜 | 理学療法士によるリハビリ・ピラティス・予防

(http://www.pt-pilates.info/?p=1825)

経皮的椎体形成術/BKP・PVPが有効でない圧迫骨折の場合

3椎間以上の圧迫骨折や、保存療法でも治癒できない場合。そして、2椎間以内であってもBKPやPVPの施術が受けられないと医師が判断した場合は、さらに違う手術法で治療することになります。

重度の圧迫骨折には、後方固定術(TLIF・PLIF)低侵襲腰椎前方固定術(XLIF)など高度な固定術で治療しなければなりません。

BKPによる手術で考えられるリスク

BKPの手術によって考えられるリスクは、合併症が挙げられます。例えば、BKP手術の際に使用した骨セメントが骨外へ漏れてしまうことによって脊髄や神経を圧迫してしまったり、静脈内に漏れることによって肺塞栓を敷き起こしてしまったりする他、骨セメントによる感染症の可能性もあります。

これらは全て確実に発症するというわけではありませんが、可能性としては決して0とはいえません。BKP手術を行う前に医師と相談し、説明をきちんと聞きましょう。

経皮的椎体形成術/BKP・PVPの一般的な治療期間は?

一言に治療期間といっても患者の年齢や症状によって期間は異なるため一概には言えません。一般的な経皮的椎体形成術(BKP)の入院期間は約7日間前後です。手術の翌日から起きて歩くことが可能です。患者のよってはまったく痛みがなくなる方もいます。

また、局所麻酔による骨セメント注入治療(PVP)においても、治療手技の所要時間が1椎体あたり30分間程度で、開始からおよそ60分~90分間で終了します。入院日数も、合併症などが発生しない限りは、4日〜7日間程度と短期間ですみます。

BKPに関しては、2011年から健康保険が適応されるようになりましたが、急性期は適応となりません。椎体の圧迫骨折から8週間が経過して、まだ痛みと変形が残っている場合に適応されます。

退院後も、手術後の骨の状況を確認するために、定期的にCTスキャンやレントゲンによる診察を行います。日常生活の大きな制限はないものの、重たい荷物を持つ、無理な姿勢をとるなど負担をかける行為は行わないようにしましょう。

経皮的椎体形成術/BKP・PVPの一般的な費用は?

費用に関しても椎関数によって異なります。1椎間の目安として、経皮的椎体形成術(BKP)の入院期間はだいたい1週間で、手術費用と入院費を合わせておよそ120万円です。

つまり3割負担者の方はおよそ36万円、1割負担の方は12万ほどかかります。

治療費は高額療養費の対象になりますので、健康保険や国民健康保険の加入者は、その月の内に同じ医療機関で発生した医療費が高額になった場合は、手続きを行うことで医療の窓口負担が軽減されます。

PVPに関しては、施術料金はおよそ30万円ほどかかります。PVPは保険診療の対象になっていないため全額を負担しなければなりません。

BKPは手術後の過ごし方も大切になります

退院後は、とにかく定期的な検診をきちんと受けることが重要になります。

上記した合併症のリスクを極力減らすためには、こまめな検査で問題がないかどうかをきちんと確認する必要があるからです。

また、手術をした箇所や周辺に痛みが発生した場合は、すぐに医師に相談をしましょう。

なお、BKP手術をした場合、骨がもろくなり、骨粗鬆症を発症する可能性もあります。万が一発症した際は、骨粗鬆症の治療や予防も必要となるので気をつけください。

経皮的椎体形成術(BKP、PVP)はこんな方にオススメ

世界ではBKP、PVPによる治療が保険でも行われるようになり、日本ではまだ保険が使えないながらも用いられることが多くなってきました。そのため、治療法の1つとして検討する方も増えているでしょう。メリットとして考えられているのは、手術を受けた後の回復の早さ、そして入院期間の短さです。回復が早くなればなるほど、日常生活にも早く復帰ができます。また入院が短くなれば、その分自宅で生活できたりといったこともメリットですよね。保存療法では時間がかかりすぎて、高齢者の場合は寝たきりになるリスクも出てしまいますが、回復が早ければそのリスクも軽減されるでしょう。

ただし、画期的な治療法とされている経皮的椎体形成術(BKP、PVP)もリスクがゼロ、というわけにはいきません。デメリットももちろんあります。経皮的椎体形成術(BKP)に関しては、合併症のリスクが考えられますし、何より心配なのは医療費です。保険が使えない分、高額な費用がかかってしまいます。さらに、心臓病や呼吸器疾患があったり、うつぶせになれない場合は治療を受けることができません。

海外ではすでに1990年後半から、優れた効果があるという報告がある、経皮的椎体形成術(BKP、PVP)。自分のために受ける治療なので、後悔することがないように、まずは医師からちゃんと説明を受けて納得したうえで治療を始めましょう。

最近は、総合病院でも経皮的椎体形成術(BKP、PVP)の治療に力を入れている病院も増え、実績が豊富な医師も増えてきました。経皮的椎体形成術(BKP、PVP)はまだまだこれからという治療法です。特に日本では、今後多く用いられるようになるだろうと考えられています。まだ先の治療法だけに、本当に治療を受けて大丈夫なのかな?失敗したらどうなるんだろう…と不安もつきものです。こういった不安を解消して治療を受けるなら、やはりちゃんと信頼できる医師を見つけなくてはいけません。圧迫骨折治療で評判の高い病院を探してみてください。自分の体のためにも、下調べはとっても重要です。

PVPの実力が世界で認められていることをご紹介します。

PVPは1980年台に椎体血管腫に対して骨セメントを注入した事 (12)に始まり、その後ヨーロッパを中心に椎体血管腫、転移性腫瘍、悪性骨髄腫、悪性リンパ腫の治療として行われていた (13)が、1990年代後半に米国で骨粗鬆症性椎体骨折の患者に対する治療として多数例が報告される (14-16)ようになり、FDAもこの治療を認可し保険の支払いも可能となり、その数は増え続けている。

PVPは1980年台に椎体血管腫に対して骨セメントを注入した事 (12)に始まり、その後ヨーロッパを中心に椎体血管腫、転移性腫瘍、悪性骨髄腫、悪性リンパ腫の治療として行われていた (13)が、1990年代後半に米国で骨粗鬆症性椎体骨折の患者に対する治療として多数例が報告される (14-16)ようになり、FDAもこの治療を認可し保険の支払いも可能となり、その数は増え続けている。

出典: (PDF)骨粗鬆症性椎体骨折に対する経皮的椎体形成術 (Percutaneous Vertebroplasty:PVP)を安全に行うための指針[PDF]

まだ日本では保険が使えない治療法ではあるものの、世界では保険の支払いもすでに可能となってきているようです。日本でも同様に、新しい治療法として保険が適用となる日も近づいてきているのではないでしょうか。

日本でも、治療の効果があり安全であることの報告は増えているのだとか。

我が国でも骨粗鬆症に伴う骨脆弱性病変に対するPVPの治療効果や安全性については、これまで数多く報告されており、概ね80%の疼痛改善率が示されている (20, 21)。また高齢者脊椎骨折の入院治療に関する施設特性別全国調査においても15%という浸透度が報告されており (22)、PVPは骨粗鬆症性椎体骨折治療において一翼を担う可能性があると考えられている。

出典: (PDF)骨粗鬆症性椎体骨折に対する経皮的椎体形成術 (Percutaneous Vertebroplasty:PVP)を安全に行うための指針[PDF]

とされていることからも、とても期待できる治療法として、今後を楽しみにしていきたいですね。

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